「新築表札 製作・施工完了」 -Stone & Urushi Nameplate by Kei Arabuna- 知人が新築を建て、表札を「オマカセ」で製作。 ご主人は漆器の産地加賀市、奥様は石の産地小松市のご出身。 石という変わらない存在に、しっかりと染み込みながら支え続ける漆。 互いのバランスを多角的に手を取り合いながら歩んでいってほしい、という思いを込めて創作しました。 素材は、その昔に小松市の蔵を大火から守り続けた石材「滝ヶ原石 (たきがはらいし)」と、これまた長きにわたり人々を魅了し続ける自然界最強硬度の樹脂、本漆。 滝ヶ原石の特徴的なパステルカラーの模様は、壁面の淡い柄といい感じにマッチしました。 フレームには僕の彫刻作品の素材としてもよく使う鉄と真鍮でしっかりと固定。 さて、この素材はどのように生まれるのでしょうか。 素材からこだわるケイ・アラブナ。 素材の声を聞き、携わる職人さんの話を聞くべく、直接石切場に赴いて自然から素材が生まれる現場でインスピレーションを沸かせます。 石を切る現場に行き、採掘している洞窟の奥まで見学させてもらいました。(行政職員同行、職人さんからの許可を得て撮影) 長い洞窟を長い年月をかけて掘り進めます。 それは根気はもちろん、作業の正確さと危険が伴います。 昨日までは大丈夫だった天井の岩盤が、急に落ちて来たこともあったそうです。 幸運にも夜間の出来事で誰も作業はしていなかったので大事には至らなかったそうですが、その後の修復作業に何ヶ月もかかったそうです。 洞窟の中はとても寒いです。 夏でもかなり涼しいです。 とても軽くて柔らかい滝ヶ原石は、水は吸い込むけどすぐに乾くという特性を持っています。 その昔、小松市街で大火事になった際も滝ヶ原石で作られた石蔵の内部は全く無傷だったそうです。 経年変化するのもこの石の魅力で、雨風にさらされると全体的に黒っぽい色になります。 加工もしやすく、様々な見せ方ができるこの石はいろんな使い方ができそうです。 ちなみに国会議事堂にも使われているそうです。 洞窟から久しぶりに見る外の世界はなんだか特別に感じます。 Kei Arabunaはどんなジャンルでも「完全一点モノ」であれば創作可能です。 特殊なことや職人技は各業界のプロフェッショナルたちと共に取り組みます。 Special thanks : 荒谷雄己(Yuuki Aratani :石工/stonemason) @石材荒谷商店 ※記事中の画像はご本人の許可を得て撮影、掲載させていただいています。
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November 2023
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