ご存知の方も多いだろうが、僕は色々なことをやっている。 様々な情報媒体が普及する中、伝達手段が増えるのは至極当然だと思う。 時には一人で、時には仲間と、 時には形で、時には音で。 ただ、その根底には一貫したコンセプトがある。 「もったいものに生きた証を与える。」 その想いを元に僕は2012年にファッション業界にも視野を広げた。 その年にフランス、イギリスの企業のバックアップにより西欧にて「Moto Leather Works 佳」の発売開始。 その後2016年12月に国内に「LEATHERS by Kei Arabuna」で正規発表。 これまでは本当に先見の明のあるお客様に支えられてきたこのブランド。 世間で言われる宣伝や受賞によるブランド力ではなく、 素材、製法、コンセプトを重視した「本物志向」でわかる人にはわかる、 というスタンスで貫いてきた。 これまで一切宣伝していない中、僕の制作物に行き着いたあなたは間違いなくホンモノだと思う。 この事実はあなた自身、プライドを持っていただきたい。 なぜなら、僕自身ひとりの革マニアとして見た時に、これを上回るコンセプト、 素材のこだわり、製法のストーリー性を「日本」に当てたブランドは未だかつて存在しないからだ。 僕自身、作りたいと思った人にしか作らなかった。 他のブランドさんの方が似合うと思い、お引き取り願った方も少なからずいた。 ただ、そろそろ本来のファッションに参入した目的を遂行する時期が来た。 アートとは実にニッチな世界だ。 作品を観ただけで感じれる人なんてそう多くは存在しない。 僕の場合、言葉や態度では伝えられないことを初めてアート作品として創作する。 そんなもの、相当寛容な人ではないと理解できないと思う。 作品に込められた内容は、言葉で伝えられる範疇をとっくに超えてしまっている。 それを自分で気付かぬうちに生み出しているのだから、僕自身色々と心配になる。 その一部でも伝われば、と思い立ち上げたのが「LEATHERS by Kei Arabuna(旧:Moto Leather Works佳)」だ。 そしてファッションアイテムという身につけるものであるがゆえ、 持ち主の生き方、考え方によりどこまでもオリジナルに派生することができるのだ。 2016年暮れ、日頃愛用していたバイク用グローブをメンテナンスしている時にふと考えた。 そう、このグローブはメイドインジャパンを貫いている「PAIRSLOPE(ペアスロープ)」だったのだ。 「ここにもあるではないか。」 単純な思考回路を持つ僕はすぐに連絡を取った。 「PAIRSLOPE御中 こんにちは。アートを創っているKeiです。面白いことやりませんか。Keiより」 今見返せば意味不明でバカ丸出しだが、その感覚的な行動の背景には理にかなった確信があった。 そう、スーパーコンピューターでも算出できないほどの僕の直感だ。 程なくして返信が来た。 「アーティストと弊社では畑が違いすぎます。」 そう、だから面白いんだ。 似た者同士では想像のつくことしかできない。 全く違う分野で、違う思考回路だからワクワクする。 ただ、とても大切なことは、それぞれがいかにマジで己の道を進んでいるか。 今後もお互いの分野の能力を出し合い、より面白く奥深いものを展開していきます。
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